「なあ、チルノって寒さには強いんだって?」
「何当たり前のこと言ってるのよ! 私のこと何だと思ってるのよ!?」
「黒幕の手下の戦闘員1?」
「……! それは……否定しないけど……!」
「しないのかよ」
取り出しましては、白くて飾り気のない服。袖口や裾に赤いラインのようなものがある、ふわふわした感触のお召し物。
「? 何これ?」
「いや、本当に寒さに強いなら、試しにこの寒さの中でこの格好してもらおうかと思って」
「はあ? なんで私がそんなことしなきゃいけないのよ!」
「お。逃げるのか? 言っておくが人間界じゃ子供でも冬の中この格好してるんだぜ。まさかチルノ様とあろうものが無理なんてことは……ないだろうなあ」
「む! 何よ! できるに決まってるじゃない、そんなこと!」
「……ちょっと」
「どうした?」
「な、なんでこれ上だけなのよ! 下が何もないじゃない!」
「おや。下がないと寒いのか? やっぱりチルノもその程度かあ」
「……そ、そんなわけないじゃない! これくらい平気よ! ほら!」
「おお。さすがだぜ。偉い偉い。……顔が赤いが、実はやせ我慢してるんじゃないか?」
「ば……馬鹿なこと言わないでよ! 平気だってば!」
「ほほう。平気だってんなら……その最後の一枚がなくても大丈夫だな?」
チルノでいっぱい遊びましょう。
今日はチルノ支援ー!
チルノが終わればしばらく支援はお休みです。
がんばー!
↓SS追加♪
戦う前に情報収集はしておいた。
それが……
「吸血鬼? 何それ? 高く売れるの?」
「売るな。あー……あれだ。血を吸ったり水や日光に弱かったりする生き物のことだ」
「蚊みたいなものかしら」
「ああ。だが、蚊に血を吸われると病気になることがあるが、吸血鬼に血を吸われるともっとヤバい」
「や、ヤバい? どういうこと?」
「危なくて怖いってことだ」
「知ってるわよ! 言葉の意味じゃなくて!」
「ふふん。知りたいか?」
魔理沙は、にやっと笑うのだった。
この顔を見せるときは大抵、ロクなことを言わない。
……なんてことを、残念ながら、チルノは知らなかった。まだ。
頷くチルノの耳元に、魔理沙は口を近づけて、声を潜めて。
耳元に軽く息を吹きかけてから。
「吸血鬼に血を吸われると……癖になるくらい、すっ――ごく、キモチイイんだ」
チルノはしばらく固まる。
「え……あ……?」
少々パニック。
魔理沙はすっと身体を離して、相変わらずニヤニヤとチルノを見つめる。
「……き……気持ちいい?」
「おお。あんたが夜やってることよりずっとな」
「〜〜〜〜〜〜っ!?」
そんなこんなで。
チルノは対戦相手の顔もまともに見れらない有様。
その牙がちらりと口元から覗くだけで、想像してしまうのでありました。